Q1. 診療のモットーを教えてください。
A.私自身の家族に治療を行うのと同じように患者さんに治療を行うことが診療のモットーです。どのような治療を検討するのかということはもちろん、患者さんへの接し方や不安にどのように寄り添って差し上げるかを考えるとき、自分の家族であればどのようにするかをひとつの判断基準にするようにしています。そのようにして行われる診療は、私の考える歯科治療に近くなると思っています。
Q2. 初めて来院された患者さんに対して心がけていることがあれば教えてください。
A.ご自身のお口の状態や歯の健康維持について多くの情報をお持ちの患者さんがいらっしゃる一方で、そうした情報をあまりお持ちでない患者さんもいらっしゃいます。しかし、治療を行う場合には、どのような患者さんにもお口の中の状態や治療の具体的な方法を正しく知っていただくことが、より良い治療を目指すうえで大切な要素になります。当院ではできるかぎり写真をご覧いただきなら説明を行うことで、お口の状態や治療方法を説明するようにしており、レントゲン写真や説明用のツールを使いながら、視覚的な理解を深めていただけるようにしています。お口の状態やご案内した治療方法についてしっかりとご理解いただき、患者さんに治療方法を選択していただいています。
Q3. 女性の患者さんへ配慮していることはありますか?
A.女性の患者さんに限らないことですが、診療中に行われる会話の内容には、プライバシーにかかわる情報やデリケートな内容が含まれることもあります。そのため、診療中の患者さんとの会話がほかの患者さんに伝わってしまうことがないようにしています。また、処置を行っているときにはお顔に水がはねてしまう場合があるので、フェイスタオルをかけていただけるようにしています。夏場の冷房が苦手な女性の患者さんにお使いいただけるように、診療室には膝掛けをご用意しています。
Q4. スタッフの自慢できる点を教えてください。
A受付のスタッフは当院での勤務歴が長く、私が歯科医師になるよりも前から勤めているのです。ですので、長く当院をご利用いただいているご年配の患者さんからの信望も厚く、円滑な診療を行ううえでとても大きな役割を担っています。もう一人のスタッフも新しいことを吸収していくスピードが早く、頼りがいのある存在です。アットホームな雰囲気の中で、患者さんに親身に接することができるのも自慢できるポイントであるように思います。
Q5. さまざまある歯科治療の中で力を入れて学んだことは何ですか?その理由も教えてください。
A.小児矯正は特に力を入れて学んできた治療です。矯正治療は乱れた歯並びを整えて、口元の見た目を改善する治療であるというイメージをお持ちの方が多くいらっしゃいますが、歯並びの乱れが整うことで得られるメリットはそれだけではありません。歯並びが整うことでお口の清掃性が高まり、虫歯や歯周病のリスクを小さくするという予防的な側面も矯正治療の大きな役割です。実際に虫歯や歯周病になりやすい方の中には、歯並びが乱れている方も多く、しっかりとブラッシングなどのケアを行っても症状が改善しにくいケースも見られます。小児矯正は口元の見た目の改善以上に、この予防的な側面を強く意識して行われる治療です。将来にわたってお子さんのお口の健康を長く保っていくという観点から、小児矯正に取り組んできました。
Q6. 今後力を入れていきたいと考えている治療について理由と共に教えてください。
A.今後も小児歯科には、注力して取り組んでいきたいと思っています。小さなお子さんの治療は大人の治療とはまた異なる対応をさせていただきますが、特に注意しなければならないのは、治療によってお子さんを「歯医者嫌い」にしてしまわないことだと思っています。小さな頃に歯の治療で嫌な経験や怖い経験をしたことが強烈なトラウマになると、大人になったときに歯科医療から遠ざかってしまい、その恩恵を十分に受けることができなくなってしまう恐れがあります。お子さんの不安や恐怖心は、どのようなことをされるかわからないことが原因となって湧き上がるため、当院の診療では、まず丁寧にお口の状態や治療の内容をお子さんに説明するところから始めます。歯科医院に恐怖心の強く抱くお子さんには、じっくりと時間をかけて少しずつトレーニングを重ねてもらい、慣れてきたところで実際の治療を行っていきます。